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会社法における帳簿保管期間は?税法との違いや起算日の数え方を徹底解説

会社法における帳簿保管期間は?税法との違いや起算日の数え方を徹底解説

企業を運営していくうえで、避けて通れないのが「会計帳簿や書類の保管」です。

一体いつまで、どのように書類を保管すべきか頭を悩ませている経理担当者の方も多いのではないでしょうか。

特に注意が必要なのが、法律によって定められている「保管期間」です。

実は、会社法と法人税法では保管すべき期間が異なり、どちらか一方だけを把握していれば良いというわけではありません。

この記事では、会社法で定められた10年間の保管義務を中心に、長期間の保管に伴うリスクや解決策について徹底的に解説します。

会社法で定められた帳簿の保管期間と対象書類

会社経営において、帳簿の保管は単なる事務作業ではなく「法的義務」です。まずは会社法で定められているルールを確認しましょう。

会社法における保管期間は「10年間」

会社法第432条および第435条において、株式会社は会計帳簿およびその事業に関する重要な資料を「帳簿閉鎖のときから10年間」保管しなければならないと定められています。

10年間という期間は非常に長く、2025年度の書類であれば2035年度までは保管しなければなりません。

これは株主や債権者が会社の計算状況を確認する権利を守るため、また裁判などの紛争が生じた際の証拠能力を担保するために設定されています。

参考:e-Gov 法令検索会社法

会社法で保管が義務付けられている主な書類

保管が必要な書類は、大きく分けて「会計帳簿」と「計算書類」の2つに分類されます。

  • 会計帳簿および補足資料:
    総勘定元帳、仕訳帳、現金出納帳、売掛金台帳、買掛金台帳、固定資産台帳など
  • 計算書類および附属明細書:
    貸借対照表、損益計算書、株主資本等変動計算書、個別注記表など

これらの書類は、紙媒体での保管はもちろん、一定の要件を満たせば電子データでの保管も認められています。

とはいえ、いずれの場合も「10年」という期限は変わりません

【法人税法・会社法】帳簿保管期間の違い

混乱の原因になりやすいのが、会社法とは別に定められている「法人税法」の規定です。

法人税法の帳簿保管期間は「7年間」

法人税法において、帳簿や書類の保管期限は原則として「7年間」と定められています。税務調査への対応を目的としているため、会社法よりも3年短くなっています。

ここで重要なのは、「両方の法律を同時に満たす必要がある」という点です。

税法上では7年で破棄できても、会社法上は10年の義務が残っているため、実務上は「10年間」を基準にするのが安全です。

欠損金がある場合は「10年間」に延長される

税法でも10年の保管が必要になるケースがあります。

それは青色申告書を提出した年度に「欠損金(赤字)」が生じた場合です。

欠損金を翌年以降の利益と相殺して税金を安くする「繰越控除」を受けるためには、その根拠となる帳簿を10年間(平成30年4月1日より前に開始した事業年度は9年間)保管しなければなりません。

参考:国税庁No.5930 帳簿書類等の保存期間

会社法に違反した場合の罰則(過料)

帳簿の保管を「面倒だから」「スペースがないから」と怠った場合、厳しいペナルティが待っています。

会社法第976条では、帳簿の保管を怠ったり、あるいは事実と異なる不実の記載をしたりした場合、代表取締役などの役員に対して100万円以下の過料が科されると定めています

これは「罰金」とは異なる行政罰ではありますが、前科がつかないとはいえ、企業の信頼を大きく損なう原因となります。

特に上場企業などはコンプライアンス違反として致命的な欠陥とみなされ、取引の停止や株価の下落といったリスクにもつながりかねません。

帳簿保管期間の起算日は?

保管期間のカウントを「書類の発行日」や「契約日」から始めている場合は注意が必要です。

正しくは、「帳簿閉鎖の日の翌日」から開始となります。

帳簿保管期間の例

具体的に、2024年度(2024年4月1日~2025年3月31日)の帳簿を例に保管期間を計算してみます。

  • 帳簿閉鎖日:2025年3月31日
  • 起算日:2025年4月1日
  • 会社法上の保管期間:2035年3月31日まで

10年分の帳簿を自社で保管することで起こりうるリスク

10年という長期間、自社で膨大な書類を管理し続けると、無視できない大きなリスクも抱えることになります。

社内スペースを圧迫させる恐れ

紙ベースで保管する場合、毎年段ボール箱が増え続け、オフィスや倉庫のスペースを奪ってしまいます。

都市部のオフィスであれば、書類保管のためだけに賃料を払っている状態になってしまうでしょう。

また、どこに何があるのか分からなくなると、必要な帳簿を探すためだけに多大な人件費が費やされて業務効率が大幅に低下してしまいます。

情報漏洩リスクが高まる

古い帳簿には、過去の顧客情報や取引価格、従業員の個人情報などが詰まっています。

自社の鍵のかからない倉庫や、管理の甘いキャビネットなどに放置しておくことは、情報漏洩の大きな火種となるでしょう。

もし重要書類が紛失・流出した場合、損害賠償や訴訟問題に発展することもあり得ます

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「法令を守らなければならないが、自社での保管は限界」

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  • 徹底した管理体制:
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  • 必要な時にすぐ閲覧可能:
    独自の管理システムにより、必要な一箱を迅速に取り出し、デリバリーやスキャニングによるデータ提供が可能です。
  • 処分の負担を軽減:
    10年の保管期間が終了した帳簿は、そのまま「溶解処理」を施します。シュレッダーよりも安全かつ確実な方法で抹消し、証明書の発行を行います。

自社のスペースを有効活用しつつ、コンプライアンスを完璧に守るなら、ぜひアズコムデータセキュリティの書類保管サービスをご検討ください。

まとめ

会社法が定める「10年間」の帳簿保管義務は、企業の誠実さを示す証でもあります。

税法との違いや起算日のルールを正しく理解し、リスクを避けるための体制を構築しましょう。

紙の帳簿が山積みになっている、管理に不安があるといった企業様は、ぜひ一度アズコムデータセキュリティまでご相談ください。

法律を遵守しながら、効率的で安全なオフィス環境の実現をサポートいたします。

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